子どもの「口呼吸」「お口ぽかん」は歯並びに影響する?見逃してはいけないサインと歯科でできること

「子どもがいつも口をぽかんと開けている」「寝ているときに口呼吸をしている」――このような様子が気になったことはありませんか?
口呼吸や、普段から口が開いている「お口ぽかん」は、単なる癖に見えることがあります。しかし、長期間続くと、口の周りの筋肉や舌の位置、顎の成長などに影響し、歯並びやかみ合わせに関係する場合があります。
今回は、子どもの口呼吸・お口ぽかんについて、見逃してはいけないサインや原因、歯科医院でできること、受診のタイミング、日常生活で気を付けたいポイントをご紹介します。
口呼吸がお口の成長に与える影響
本来、安静時には唇を閉じ、鼻で呼吸するのが基本です。口呼吸が習慣になっていると、舌の位置が下がったり、唇や頬、舌などの口周りの筋肉のバランスが変化したりすることがあります。
成長期の子どもでは、こうした状態が長く続くことで、歯列や顎の発育に影響する可能性があります。
例えば、
- 上の前歯が前に出てきた
- 前歯がかみ合わない
- 歯並びが狭く、ガタガタしてきた
- 出っ歯や開咬(前歯が閉じない状態)が気になる
- 口を閉じると顎に力が入る
といった変化が見られることがあります。
ただし、口呼吸だけが歯並びの原因になるわけではありません。遺伝的な要素や顎の成長、歯の大きさ、舌や唇の癖など、さまざまな要因が関係します。そのため、「口呼吸=必ず歯並びが悪くなる」と考えるのではなく、早めに原因を確認することが大切です。
見逃してはいけない「お口ぽかん」のサイン
次のような様子が頻繁に見られる場合は、一度お口の状態をチェックしてみましょう。
- テレビを見ているときなど、普段から口が開いている
- 集中しているときも唇が閉じていない
- 寝ているときに口が開いている
- いびきや寝苦しそうな様子がある
- 鼻が詰まりやすい
- 朝起きたときに口が乾いている
- 食事中に口が開いたままになりやすい
- 飲み込むときに舌を前に出す癖がある
- 発音が気になる
- 歯並びやかみ合わせに変化が出てきた
特に、口呼吸に加えて「いびき」「鼻づまり」「睡眠中の呼吸の乱れ」などがある場合は、歯並びだけの問題と考えず、耳鼻咽喉科などへの相談が必要になることもあります。
子どもが口呼吸になる原因
口呼吸の原因はさまざまです。
代表的なのは、アレルギー性鼻炎や鼻炎などによる鼻づまりです。鼻で息をしにくいため、口で呼吸する状態が続き、それが習慣化することがあります。
また、扁桃・アデノイドの腫れなどによって鼻呼吸がしにくくなるケースもあります。
一方で、鼻に問題がなくても、舌の位置や口周りの筋肉の使い方、指しゃぶりなどの習癖が関係している場合があります。
まずは「なぜ口呼吸になっているのか」を確認することが重要です。
歯科医院でできる改善法

歯科医院では、歯並びやかみ合わせだけでなく、唇・舌・頬などの口腔周囲の状態を確認します。
必要に応じて、口を閉じる力や舌の位置、飲み込み方などをチェックし、口腔筋機能療法(MFT)などを取り入れることがあります。
MFTでは、舌を正しい位置に置く練習や、唇・舌・頬などの筋肉をバランスよく使うトレーニング、正しい飲み込み方を身につける練習などを行います。
また、歯並びや顎の成長に問題がある場合には、成長段階に合わせて矯正治療を検討することもあります。
ただし、鼻づまりなど呼吸そのものに原因がある場合、歯科だけで改善するとは限りません。必要に応じて耳鼻咽喉科などと連携しながら原因に対応することが大切です。
歯科を受診するタイミングは?
「歯並びが悪くなってから」ではなく、口呼吸やお口ぽかんが気になった段階で相談して構いません。
特に、日中も口が開いている状態が続く、歯並びやかみ合わせが気になる、舌の癖がある、指しゃぶりなどが長く続いている場合は、一度歯科医院で相談してみましょう。
また、いびきが強い、鼻づまりが続く、睡眠中の呼吸が気になる場合は、耳鼻咽喉科への相談もおすすめします。
ご家庭で気を付けたいこと
まずは、お子さんが「口を開けている」ことを責めたり、無理に口を閉じさせたりしないことが大切です。
「鼻で呼吸できているかな?」「唇をやさしく閉じてみよう」と声をかけながら、正しい習慣を身につけられるようサポートしましょう。
食事のときは、足を床につけて姿勢を安定させ、よく噛んで食べることも大切です。また、鼻づまりがある場合は、まず原因への対応を優先しましょう。
お子さんのお口の成長は、毎日の小さな習慣の積み重ねと深く関係しています。
「お口ぽかんは、ただの癖だから」と様子を見るのではなく、気になるサインがあれば早めにひらかわ歯科医院へご相談ください。お子さんの成長段階やお口の状態を確認し、必要なケアや治療について一緒に考えていきましょう。
