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むし歯じゃないのに歯が溶ける?
こんにちは。歯科衛生士の中静です。
先日福岡でも桜の開花宣言があり、
少しずつ春の訪れが待ち通しい季節になってきましたね。
とはいえまだ寒い日もあるので体調を崩されないよう
気をつけてお過ごしください。
さて、今日のテーマはむし歯じゃないのに歯が溶けてしまう『酸蝕症』(さんしょくしょう)
についてのお話です。
皆さんは酸蝕症について聞かれたことありますか?
以前も歯に良くない飲み物について触れていましたが、
炭酸飲料、ジュース、ドレッシング、お酒、
さらには健康志向の高い方が
黒酢や柑橘類を毎日摂取するように心がけておられるなど、
体に良いと思って酸性度の強い物を積極的に
取り入れようとしておられる方も多いかと思います。
むし歯菌が出す酸によって歯が溶かされ穴が空くのは有名ですが、
お口に入る酸性度が高い飲み物や食品によって化学的に歯が溶けてしまう事を
『酸蝕症』と言います。
歯はカルシウムの一種で出来ているので酸性度の高い飲食物に長時間触れることで
表面のエナメル質や象牙質が溶かされてしまい、歯が滲みたり、
歯の根本のむし歯になったり、歯の表面にヒビが入ったりする場合もあります。
酸蝕症を防ぐためには
①酸性の飲食物を口にした後は水で口をゆすぐ
②酸性の飲食物をダラダラ食べたり飲んだりしない
③寝る前には酸性の飲食物を食べない
④酸性の高い飲み物はストローを使って飲む
といった対策ができると良いかもしれません。
酸蝕症は、むし歯や歯周病に続く第三の歯の疾患で、
現代の生活習慣病ともいえます。
定期的に歯科医院で歯の健康状態をチェックしてもらうことで
予防できるので、ぜひ一度ご来院ください。