「あなたのからだに優しい治療」ひらかわ歯科医院

難しいと思いがちな障害を持つ方の歯科治療

2016.11.25

目次

 

・治療が難しいと思っていませんか?

・虫歯と障害者の関係

・受け入れが難しい理由

・保護者の方におこなってほしいこと

・まとめ

 

治療が難しいと思っていませんか?

 

shogai_s一言に障害と言っても身体障害、知的障害、精神障害の3つに分けられます。

内閣府の出している推計によると平成23年では以下のようになっています。

・身体障害者:3,937,000人

・知的障害者:741,000人

・精神障害者:3,201,000人

この中で、一度歯科を受診しても、おとなしくできない、口を開かない、暴れるなどといった理由で治療が上手くいかず、通院を躊躇している方や、そもそも歯科受診は初めから無理と諦めている方も多いのではないでしょうか。

障害を持った方への歯科治療は通常の歯科検診とは違った、特殊な治療をするというように考える方もいらっしゃると思いますが、そうではございません。

そのため、障害をお持ちの方も通常の歯科治療を受けることができるのです。

では、障害を持っている方の歯科治療の問題点をまとめると、大きく分けて以下のようになります。

①知的障害や自閉症などでコミュニケーションを取るのが難しく、歯科医師側の言っていることが理解できない場合

②脳性麻痺などで緊張や不随意運動があり、じっとしていられなかったり、お口を長時間開けることが難しい場合

③血液疾患や心臓病などの全身的な問題をお持ちの場合

医学的管理などの全身的な問題がなく、一般の歯科医院で治療することが可能なのが①と②です。

だからといって、全ての方が健常者の方と変わらない治療ができるとは限りません。

歯科医院に通院をしたことがある方は分かると思いますが、以下のような理由で治療において不安に思う要素があります。

・お口を開けた状態を保ち、鼻で呼吸を続けるなど、長時間我慢をしないといけない

・治療の内容や治療の終了を予測できない

・振動、音、痛みなど歯科治療独特の不快感がある

・以前の歯科治療時に受けた時の思い出が、悪いイメージのまま記憶に残っている

これらは誰しもが感じることです。

私たちは好きなものが食べられるようになったり、痛みから解放されるなどのメリットを予測することができるので、我慢をすることができます。

また、歯科医師とのコミュニケーションにより、信頼関係ができ、安心して治療を受けることができます。

そのため、障害をお持ちの方も上記に対しての対策を行えば、歯科医院側も通常の歯科治療を行うことができるのです。

 

虫歯と障害者の関係

 

障害者は虫歯になりやすいのではないか?という認識を持っている方がいらっしゃると思います。
しかし、歯科医師会の歯科疾患実態調査(施設入居者と在宅重度心身障害児を対象)を行ったところ以下の結果となりました。

・虫歯になっている確率は健常者とほぼ同等

・虫歯治療を行っている確率は低い

・虫歯の程度が進行している

・歯垢や歯石の付着量が多い方が多い

これらから分かることは、虫歯が進行している心身障害児は多いが、虫歯になっている確率は一般の幼児と比較しても変わらないということです。規則正しい生活を行うことが出来れば虫歯の疾患リスクを抑える事ができることは一般の方と何ら変わらないのです。

ただし、心身障害者は日常生活の中でお口の中の健康にとって不利な条件がいくつもあるのは確かで「唾液の流出量が多い」「口臭がひどい」「虫歯になりやすい」などと思われがちですが、これらは歯科疾患などが長期間放置されたために起こる二次的なものだと考えられます。
虫歯の治療を行ったら口臭やよだれも改善されたという事例も多く聞きます。

 

受け入れが難しい理由

 

受け入れが難しい一般の歯科医院もございます。

それは次のような理由が考えられます。

・歯科医院の障害に対しての偏見や知識不足

・奇声を発する、大声をだす

・多動による行動管理の難しさ

・慣れるまでに時間が掛かる

この中で、障害に対する知識不足からの対応方法の未熟さが、受け入れに対する壁となる場合が多いと思われます。

どのように対処すれば良いのかが分からない場合は、専門的な先生が在籍している歯科医院を紹介するのが、一番良心的な対処方法だとおもいます。

障害を理解しないまま強引に治療を進めるのは、治療を受ける側にとって嫌な思い出となり、ますます歯科医院に行くことが苦痛となってしまいます。

障害者歯科を専門に行っている先生に話を伺うと、危険がないかの観察を常に行いながら、大きな声や多動に関しては、あえて無視をしていると言います。

一般診療との時間を分けて行っている場合も多く、他の患者さんへの配慮も行っているそうです。

多く通院すれば治療に慣れるというものではないので、治療も短時間で多くの治療を行い、通院回数を減らし、定期検診に通ってもらうなどの方法を取っている先生もいらっしゃいます。

 

保護者の方におこなってほしいこと

 

shogai_s2障害を持つ方への歯科治療は保護者の方との協力が欠かせません。

家庭で行えることもございますのでご協力ください。

 

治療を行う際のシュミレーションを家庭で行う

治療の時も寝かせて行う場合が多いので、ご家庭でも仕上げ磨きを行う際は寝かせて行ってください。

保護者の方が行っていることと同じことを行うとうい安心感に繋がります。

お口に触られることに慣らす

歯磨きを通じて、お口に触られることや器具が入ることに慣らしてください。

歯磨きを行わない方に対して、いきなりお口の中に歯科器具が入ることは、著しく苦痛に感じます。

食事管理

おやつに甘い物ばかりを食べていたり、ダラダラ食いを行っていると、どんなに治療を行ったり定期検診に通ったとしても、虫歯や歯周病などになってしまいます。

ご家庭では日常的な歯磨きと食事管理に気を付けてください。

定期検診に通う

虫歯の進行が軽いうちは、治療も簡単で短時間で終わります。

そのため不快な思いをすることも少なくできますので、早期発見ができるようにご協力ください。

 

まとめ

 

shogai_s3お口の中の健康は、食べる喜びを感じるだけでなく、全身への健康状態にも関わってきますので「諦めないでほしい」というのが歯科医師としての考えです。

冒頭に記した通り、障害者認定をお持ち方は多くいらっしゃいますが、きちんと対策を講じれば治療を行える方も増えると思います。

歯科検診を検討されている方は歯科医院にご相談ください。その上で、最善の方法を探していきましょう。

 

 

 

 

執筆/ひらかわ歯科医院 院長 平河貴大

 

 

 

 

 

 

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